今回の記事はヒュッゲに関する個人的な感想を書いていきたいと思います。
前回の記事はこちらから↓
留学希望の方は少し参考にならないかもしれませんので、読み飛ばしてくださいね。
ちなみに私が通っているフォルケホイスコーレはLøgumkloster Højskoleという学校です。
ヒュッゲとはデンマーク語で「幸せな時間」などを意味するとされていますが、翻訳できない言葉として一般に紹介されることが多いです。
フォルケに通っているデンマーク人もよく使う言葉であり、デンマークに浸透している言葉でもあります。デンマークで有名な本があるらしく、その本は読めていないので読んでから書きたいという気持ちもあったのですが、一旦理解の整理のためにここに現状把握している部分を書き残しておきたいと思います。
デンマーク人も読んでいるというヒュッゲに関する本はこちら(Amazonに飛びます)
現時点での理解ですので、誤りなどあると思いますが、ご容赦ください。
まずヒュッゲにはポジティブなものとネガティブなものの両方があると考えています。
ポジティブなヒュッゲとは一般にヒュッゲに関する本を読んだら書いてある内容です。私もデンマーク渡航前に読んだり、こちらに来てからも別の本を読んだりしましたが、大体は同じ内容でデンマーク人は自分のヒュッゲを大切にしている。
だからみんなもヒュッゲを生活に取り入れてみよう。みたいな内容です。
具体的に何をするかというとキャンドルを焚いてみたり、家族や友人たちとご飯を囲んでみたりと自分が心地良いと感じる空間づくりをすることがヒュッゲにつながるとされています。
事実、フォルケに通う生徒の多くは自分独自の時間の過ごし方を知っているようであり、キャンドルはなくとも、編み物をしたり楽器を弾いたりと、「どうしたら自分が幸せに過ごせるか」「どうしたら自分の機嫌を保てるか」についてまだ10代、20代前半であれど理解しているような気がします。
一方日本について考えてみると、その若い年代で自分の機嫌の取り方を熟知できている人は多く無いのではないかと思います。
これは、これまでの教育や周囲の環境によるところが大きいのではないかと思います。
細かい話やヒュッゲの実践の仕方は日本語で書いてある本もありますので、そちらを参考にしていただけると幸いです。
一方、ネガティブなヒュッゲは「自分が幸せなら他人がどうなろうと構わない」という考え方です。この考えは少なくとも日本語で書かれている本では一度も触れられていませんでした。
例えば周りに迷惑がかかるのを知ってか知らずか掃除当番を平気でサボってみたり。(デンマークの学校には基本的には掃除当番はありませんが、フォルケホイスコーレでは社会性を持たせる活動の一環として掃除を生徒自身に担当させることが多いようです。またフォルケは私立の学校であり、経費削減の一環でもあるとのこと。)
もちろん全員がそうするわけではありません。
きちんと責任感を持って自分の仕事をこなし、責任のかかる仕事の場面ではなくても周囲を気遣える人は一定数います。
ただ日本よりもそうした責任感を持てる人が少ないのは(少なくとも私が通っているフォルケでは)事実です。
このような考え方を土台にして「自分の幸せ」を考える、優先させるのは確かに精神衛生上はいいのかもしれませんが、果たして社会全体にとってどうなのか、、
そもそもデンマーク社会が経済成長ではなく、持続性に舵を切っている時点で(経済成長が必要ないということではなく、持続可能性の方が優先されるという考え方)、このヒュッゲの考え方は成立してるのでは無いか、、
などフォルケで学び始めてから6週間でいろいろなことを考えています。
また翌週からは役立つような情報をお届けできればと思います。